第二章‥‥スゲェー!美しすぎる!それぞれの甲羅<第一話>
さて、季節は春も終わり、外へ出て歩くだけで、汗ばむような5月中旬。昆虫採集開始。というより、真剣に探せば、何かいるだろうという軽い気持ちで、
家から車で5分ぐらい走ったところのちょっとした山に囲まれた林道に入ってゆき、林道の途中で車から降りて、そこから道の両脇にせまっている
草やら木やら、生えた茂みをジーッと見つめながら、10メートルの距離を5分以上かけて虫を探しながら歩いてみた。
持ち物は、コルクのフタのついた、紅茶なんかが、よく入っている7cmぐらいの透明なビンひとつだけで、葉っぱなどにたかっている虫を発見したら、
そーっと虫の下にコルク蓋を開けたビンを持ってゆき、片手でちょんと虫をつっついてやると、ポロッと落ちて、まんまとその入れ物に入ったら
蓋をするだけ。あとは手で直接捕まえて、ビンに入れるだけ。最初だから虫の名前はもちろんのこと、どの種類に属するのか何も知らず、まぁーわかるのは、
ハチやアリやクモやバッタ、あとセミなどは少なくとも甲虫というグループには入らないという事だけだった。
漠然と、甲虫に狙いを絞ろうと最初から考えていたので、甲虫らしい虫を片っ端から捕獲してみた。そしてある程度気が済んだら、家に持って帰り、
今度は1匹づつ図鑑を見ながら、照らし合わせて、わかった種類からノートに名前を記入していった。私をミクロトンネルにいざなったクモに比べると、
甲虫の方が遥かに同定が簡単で、お亡くなりになった後もクモだとひからびてしぼんでしまうが、
甲虫は形もそのままだし色もほとんどがそのままでいてくれるので、種類を調べる事ができる。つまり、標本にむいているという事が、すぐにわかった。
当たり前の事だが、虫捕りも1人で始めたし、身の回りに同じような事をしている人がいなかったので、全てが手探り状態。
本や図鑑だけが、私の先生というわけだ。だけど、昆虫関係の本は、植物に比べると需要が少ないせいか、
どの書店にもちょびっとしかなくて探すのも一苦労だ。 逆に児童向けのコーナーの方が虫の本は充実しているというのも図書館に通ってみてわかった事のひとつだ。
書店や図書館で児童コーナーを真剣に見ている大人も自分1人ぐらいなものだ。要するに”大人の世界”に於ては、
除外されて絶滅に瀕しているジャンルという事を実感したのでした。(第二章まだつづく)
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